堀江優遺作展

「水彩画家 堀江優遺作展」-「人間の弱さ」を持つ聖書の人を描き続けて-は、昨日展示替えいたしました。7月15日までの会期となります。

かつて、「小磯良平の聖書の挿絵」展を当館で開催させていただいたことがありますが、小磯良平の軽やかなタッチとは対照的に、堀江優の作品からは、強く、深刻な感情が迫ってきます。描かれているのは、裏切りや不信、嘘をつくといった「人間の弱さ」を持った聖書の人。展示室にはいにしえの物語があふれています。

しかし、描いた堀江優は、彼らを描いたときに、彼らを非難しようとする気持ちなど全くありませんでした。「どうにかして救われないだろうか」「そんなことをしては駄目だ。頑張るんだ」と、親身になって聖書の人を励ましながら描いていたといいます。ですから、一見すると、恐ろしい内容に思われる作品でも、しばらく見ているうちに、次第に暖かい画家の感情が感じられてくるのです。キリスト教に通じていないかたにも、その気持ちが充分ご理解いただけることでしょう。

堀江作品が、これほどまとまって展示されることはかつてありませんでした。今回の展覧会は、「じっくりと考える」「知識を深める」ことに関心があるかたには特にオススメです。

紫陽花も美しく色づいています。雨が降ればもっと美しくなるでしょう。【D】