月別アーカイブ: 2012年11月

耳をすませば…

開館20周年記念のロビーコンサートの第2弾も、やはり小磯さんが絵画の中に描いた楽器、リュートを演奏していただきました。

とにかく、小磯さんはこのリュートという楽器が大好きだったようです。

初めてリュートが登場するのは、1954年の《音楽》(当館所蔵)という作品のようです。ちょうど、小磯さんが東京藝術大学の教授に昇任した翌年の

小磯良平《音楽》 神戸市立小磯記念美術館蔵

小磯良平《マヌキャン》神戸市立小磯記念美術館蔵

ことですから、音楽学部を通じてリュートを購入

したと考えられます。こちらのリュートもドイツ製

です。小磯記念美術館には2本のリュートがあり

ます。《マヌキャン》に描かれているのがその2本

です。

ところで、かねてから、気になっているのですが、

当館には、リュートのケースがありません。

《マヌキャン》に描かれているリュートのケースは

いったい今どこにあるのでしょうか。。。

 


さて、リュートという楽器は、宮廷で、お姫様がお眠りになられる時などに奏でられたそうです。とても穏やかで優しい音色の楽器です。演奏者によって、音色は変わるそうですが、この日の高本一郎氏の演奏は、とても癒やされる、柔らかい音色でした。

コンサートを聴かれている皆さんの、なんと静かなこと。耳を傾けるとは、こういうことなのか。とあらためて関心しました。

大きな音だから、変わった音だから、人の心に届くものではありませんね。久しぶりに深々と音を楽しんだひとときでした。【D】

 

きらびやかな楽器と典雅な音楽

去る10月27日の土曜日、開館20周年コンサート・第1弾として、チェンバロのコンサートを開催しました。

小磯さんは、絵画の中に度々チェンバロを描き込むことがありました。東京藝大の教授時代に楽器を購入し、絵画のモチーフにしたのです。

ちなみに、小磯さんが持っていたチェンバロ(現在、美術館の収蔵庫に保管)は、ドイツ製のすっきりとしたフォルムのシンプルなものです。

小磯良平旧蔵のチェンバロ

そして、今回のコンサートで演奏者の井岡みほ氏がお持ちくださったのは、華麗な装飾を伴った、フランス製のものです。

 

 

きらきらと紡がれる音は、私達をひととき、

宮廷に集う人びとのように典雅な気分にさせてくれました。

演奏の合間には、楽器についてのお話もあり、チェンバロについての知識を得ることもできました。ありがとうございました。【D】