月別アーカイブ: 2012年6月

実体が?なこと ~学芸員~

学芸員という呼び名は、比較的多くの人に周知されるようになりました。では、“学芸員”がどのような仕事をしているかというと、それほど多くの人はご存じないに違いありません。

展示室内で、作品や来館者の安全のために監視をしているスタッフや、受付でチケットを扱うスタッフを学芸員であると思っている方もまだまだいらっしゃいます。

学芸員が来館者の方々と触れあうのは、ギャラリーツアーやオリエンテーション、解説会などに限られています。その他の時間は、ひたすら、次の展覧会やその次の展覧会、またその次の次の展覧会の準備をしていたり、何か作業をしていたり、さまざまな事務作業をしていたりと、黙々と地味に働いています。同じ美術館で働いている事務の人でさえ、学芸員の仕事について詳しくは知らない、ということもよくあります。何事も、積極的にわかろうとしないとわからないものですね。

絵画作品の鑑賞も同じことで、受け身で接するのと、積極的に頭をフル回転させて接するのとでは同じ一枚の絵画から伝わってくるものが大いに異なります。パウル・クレーは、「一枚の絵を鑑賞するには椅子が必要だ」と言いました。当館では、一点の作品に対して一脚の椅子をご用意できませんが、できる限りゆっくりしていただけるように展示室内に椅子を置いています。以前に見た作品でも、時間を経てみるとまた見方が変わっている場合もあり、不思議なものです。長~くひとつの作品と向き合っていただければと思います。   【D】

ちらかっていない日の研究室

特別展スペシャルコンサートのお知らせ

だいぶ時間が経ってしまいましたが、5月のスペシャルコンサートのご報告と次回開催のお知らせです。

5月26日土曜日、小磯記念美術館ロビーにおきまして、

特別展スペシャルコンサート 『ローランサン展に寄せるTHE STRINGSのフレンチ』 

が開催されました。

 

このコンサートでは、神戸を中心に活躍されるクラシック音楽の演奏団体、室内合奏団THE SRINGSさんをお招きし、現在開催中の展覧会『マリー・ローランサンとその時代展』に合わせたプログラムを演奏していただきました。

なかなか見ることのできない、チェンバロを使った室内合奏。

お楽しみいただけましたでしょうか?

 

ここからは、前回見逃してしまった方に朗報です。

『ローランサン展に寄せるTHE STRINGSのフレンチ』 の第2回開催 が決定しております。

 

6月23日(土) 午後2時より(約1時間)

無料入場ですが、入館料は必要です。

【演奏プログラム】
①ボアモルティエ:2つのソナタ 作品26 第2番       
②クープラン:トリオ・ソナタ「リュリ賛」より「トリオ・ソナタ」
(類いないリュリ氏の不滅の思い出のために作曲されたアポテオーズの題によるコンセール)
・1.Gravement(荘重に)
・2.Saillie(Vivement)(奔るように)奔る:勢いよく走る/走る:急いで進む
・3.Rondement(ロンド風に)
・4.Vivement(活発に)
③クープラン:王宮のコンセール第2番ニ長調         
※ガット弦使用

【演奏者】
ヴァイオリン:中川菜月
チェロ:森左介
チェンバロ :小島千紗

 

 

開場は午後1時半頃より。

また、当日午前中にご来館されたお客様は、事前に受付で申し出ていただきますとチケットの半券提示で再入場することもできます。

 

これからローランサン展にお越しになる予定の皆様は、

ぜひこちらのコンサートもあわせてお楽しみください。 (a)

美術館大作戦2 「パリをたずねて~マリー・ローランサン展より」

当館では、美術作品の鑑賞方法として、まず感じたことを大切にし、一緒に見る人と対話しながら作品を深く見つめていく「対話型鑑賞」を勧めています。

多くの美術館で取り入れている鑑賞方法ですが、知識や先入観なく自由に絵を観ることを楽しめたら美術館はもっと身近な存在になることでしょう。

「パリをたずねて・・・」でも、子どもたちは即座に印象を語りはじめ、ナビゲーターであるこちらも感心するような意見が、まさに直球で飛び出しました。

 

 「これを描いた人は、この時悲しかったのかな?・・・」とか、

「この後、きっと・・・・」とか、

話は尽きることなく、ナビゲートするはずの私たちの方が、子どもたちの分析力と想像力にうならされてばかりでした。

その後、パリの画家たちの作品から、気になった絵を選び模写しました。

自分の好みを知ることも絵を鑑賞する上で大切なことです。今の年齢だから、今日の気分は・・・など

意外な自分の一面に気付くことができるかもしれません。

 

できた作品は、お借りして小さな図書コーナーに飾っています。

 

週末、親子でご夫婦でお友達と、絵の前で小声で話してみると素敵な発見があるかもしれません。 (k)