「掛軸をつくる」ワークショップ 楽しく終了

10月6日、「掛軸をつくる」ワークショップ、水墨画作品を描いて表装まで、ついに完成しました!完成させた方々の笑顔がまぶしい!!  ちなみに集合写真に写っている掛軸は、先生が見本としてつくられた作品です。

掛け軸を作る過程において、掛軸の構造を経験的に学ぶことができたような気がします。

和紙の強度と布の強度をそろえるための裏打ちや、軸の重みに耐えられるように補強する軸助けなど、実際作品を鑑賞している際には決して見ることができない、隠れてしまっている作業がいくつもありました。たくさんありすぎて、ここで正確にご紹介することができないことが心苦しい限りです。

それらは、掛軸を飾った時の重力を鑑みて、省略することがはばかられる作業ばかりです。掛軸を裏返したり解体したりしなければ見ることができない、ひとつひとつの細やかな部分が、長く、美しく、掛軸の形を保持するための重要な役割を果たしているのでしょう。

掛軸の様式が完成されてから現在まで、長い歴史の中でほとんど形が変えられてこなかったのは、考えてみると驚きです。現代の人々が生み出したもので、長きにわたって形を変えずに残っていくものがあるのでしょうか。。。

参加者の皆さんにご好評をいただきましたので、来年も開催したいと考えております。本物の掛軸を、プロフェッショナルの表具師の先生方にご指導いただけます。本物にこだわる美術館ならではのワークショップです。開催そのものも未定ですが、ご興味のある方は、来年の夏頃からホームページをこまめにチェックいただくか、美術館にお問い合わせください。

~「なぜ、小磯記念美術館で掛軸?」 と思われるかもしれませんが、小磯良平の作品の中には、軸装にしたものも確認されています。いつか美術館でごらんいただく機会があれば良いのですが。。。。

明治生まれの小磯良平は、少年時代、祖父が書を楽しむ際に墨を磨る役目を申しつかることがしばしばあったといいます。また、能楽の小鼓の半プロであった父が、自宅で謡や仕舞、鼓の稽古をする姿も見ていました。「モダン」「ハイカラ」と称されてきた小磯良平ですが、少年時代は武家の暮らしの名残がある環境で育っているのです。

~表具師の先生方、ご多忙の中、本当にありがとうございました!~   【D】